ビットコインを採掘せよ

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ビットコインの発行枚数というのはそもそもどうやって増えていくのでしょうか?
日本銀行券、つまり日本円は日本銀行が発行しています。
しかし、ビットコインには日本銀行のような中央機関は存在しません。
実は、ビットコイン採掘という作業を経て、発行枚数が増えているのです。

採掘するとはどういうことか?

実体を持たない仮想通貨を採掘するとはどういうことでしょうか。
ネット上にあるデジタル鉱山で採掘作業をするとビットコインを掘り当てられたりするのでしょうか。

もしそうだったらゲームみたいで面白いのですが、残念ながらそうではありません。 ビットコインの新規発行に至る採掘とは、「マイニング」と呼ばれています。

ブロックチェーンにおける「ひとつ前のブロックのハッシュ値を持ったブロックを生成し、新しいハッシュ値を付与して、全てのノードと呼ばれるビットコインネットワークの参加者に共有する」という一連のプロセスが成り立つ上でマイニングは欠かせない要因となっています。

マイニングとはビットコイン取引の承認作業を指しており、 ビットコインの偽造や、二重使用などの不正が発生していないか、つまり取引が適切なものかを証明するための作業になります。
プルーフ・オブ・ワーク(仕事量による証明)」と呼ばれており、これには膨大な計算作業を必要とします。

マイニングを行うノードのことを「マイナー」と呼びますが、そのマイナーたちが競ってマイニングを行い、
一番最初に膨大な計算から答えを導き出したマイナーに報酬として「新規発行されたビットコイン「利用者が支払った手数料」が支払われるようになっているのです。 つまり、これがビットコインの発行枚数が増えていく仕組みなのです。

じゃあ、数学オリンピックに出るような天才や、レインマンのような常人離れした演算能力を持った人が儲けられるんだ!と思った方、ご安心ください。
私もそう思いました。

しかし、人間の演算能力をはるかに上回るものが私たちの目の前にあるはずです。そう、コンピューターです。

2位じゃダメなんですか?

そんな発言をして、話題になった政治家がいましたね。
私は2位だって十分賞賛されて然るべきだと思いますが、マイニングにおいては2位ではダメなのです。
1位とは最も優れていた"勝者"、2位は最も優れていた"敗者"なのです。

マイナーたちは報酬目当てに、この熾烈な計算競争に参戦します。
コンピューターの演算能力(CPU)が高ければ高いほど、速くマイニングすることが出来るため、
マイナー達は365日24時間休みことなく体育館を埋め尽くすようなコンピューターを稼働させ続けているのです。
世界最大規模のマイニング工場である中国の「Bitmain」では常に2万5000台ものマシンがフル稼働で演算処理を行なっているのです。

勿論、それだけのコンピューターを動かすとなれば、相応のコストがかかります。
つまり、なるべくコストを抑えてマイニングができる環境が有利ということになります。
ビットコインのマイニングの大半が中国のマイナーによって行われている理由はそこにあります。

  • コンピューターの部品を安く手に入れられる
  • 電気代が安い
  • 人件費が安い

中国はこれらの条件を満たしているため、マイニングに今最も有利な環境なのです。

ビットコインは無限に増える?

マイニングによってビットコインが新規発行されるということは、ビットコインは無限に増え続けるのでしょうか?
円やドルといった、法定通貨には発行上限はありません。中央銀行がインフレしないように調整しながら、必要に応じて発行します。
しかし、ビットコインは発行上限枚数がプログラムで予め設定されています。ビットコインの最終的な発行上限枚数は2100万BTCとされています。

ちなみにBTCとはビットコインの通貨単位です。しかし、1BTCがビットコインにおける最小単位という訳ではありません。 0.1BTCや0.01BTCなど小数点以下の単位も存在します。最小単位は0.00000001BTCとなっており、この単位はビットコインの考案者の名前にちなんで、「1Satoshi」とも呼ばれています。

さて、ではビットコインはいつ発行上限枚数に達するのでしょう。
このままのペースで変わらずビットコインが発行された場合、2140年頃がラストデイとされています。
100年以上も先と聞くと、全く気に留める必要ないことのように思えますが、実はすでに1670万BTCが採掘済みなのです。 つまり、発行上限における79.5%がすでに発行されているのです。

ビットコインは4年ごとに発行枚数が減少するようにプログラムされているため、
ラストデイまで100年以上あるにも関わらず、すでにこれだけの量が発行されているのです。

計算通りならば、2032年頃には、99%のビットコインが発行済みになるのです。


今回は、ビットコインの採掘についてまとめてみました。
分かりやすいように努めましたが、どうだったでしょう。

後日書く内容はまだ未定です。あしからず。
では、また。