マウントゴックス事件とは

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ビットコインについて語る上で、欠かせない事件といえば「マウントゴックス事件」でしょう。

この事件が発端でビットコインを知った人も少なくありません。
それほどまでにこの事件は、ビットコインという本来は価値も形も持たない仮想通貨というものの危うさを世に知らしめる事件となりました。

マウントゴックスとは

マウントゴックス(Mt.Goxとは、東京に所在するビットコインの取引所でした。
当時はビットコイン取引所の中で最大手で、元々はカードゲームのマジック・ザ・ギャザリングの売買がメイン事業でした。
このカードゲームの略称である「MTG」が会社名の由来となっています。

マウントゴックスは2010年という、ビットコインが登場して間もないタイミングで、いち早くビットコイン事業に転換しました。
2011年にマルク・カルプレスが買収し、経営権が氏に移りました。

マルク・カルプレス氏が社長となってから、マウントゴックスビットコイン事業で急成長していきました。

マウントゴックス事件とは

この最大手のビットコイン取引所が、外部からのハッキングによって、顧客から預かっていたビットコインを大量に消失させたと発表しました。
消失したコインの総額は当時のレートで約470億円にもあたる巨額なものでした。
マウントゴックスはこの一件で経営破綻し、マルク・カルプレス氏もまもなく逮捕されました。
最大手の取引所が経営破綻し、閉鎖するという事態が、ビットコインに対してダーティなイメージを一般の人に抱かせる原因となったのです。

この段階では「取引所の管理方法に問題があっただけで、ビットコイン自体は決して悪いものではない」と論じる人もいました。

事件の真相はマルク・カルプレス氏の横領

警察の調べで、消失したとされていたビットコインの大半を、元社長のマルク・カルプレス氏が横領していたことが分かりました。
つまり、外部からのハッキングが原因ではなかったということになります。

確かにビットコインと、それを支える技術には問題がなかったかもしれません。
しかし、そのビットコインを管理する万全な仕組みがまだ出来上がっていないという点で、ビットコインは安心して使える通貨ではないと一般の人が考えてしまうのも致し方ないといえるでしょう。

日本銀行券を私たちが安心して使えているのは、日本銀行に対して、ひいては日本という国に対して信頼を置いているからに他なりません。
ビットコインが信頼を取り戻すには、秩序だった構造を整える必要があるといえるでしょう。


今日はビットコインについての事件について取り上げてみました。
ビットコインは国からの保証も担保もない通貨であるという点を頭の片隅に入れて接していく必要がありそうです。

では、また。